メカニカルスプライス(中国製)
メカニカルスプライスが欠品したので、Amazonで買ってみた。
普段は融着するのですが、緊急で修理したい時などに使用しています。
買ったのはこれ。
- SC UPC 9/125シングルモード(OS2)セラミックコネクタ、UPCポリッシュ
- 挿入損失≤0.30db、反射減衰量≥50db
ピグテールケーブルはこちらを使用。
SM ピッグテール SCコネクタ UPC研磨 SM 1m φ0.25 UV心線: | e431 ネットでかんたんe資材
挿入損失 -0.03dB 反射減衰量は -55.21dB(実測値)
130m余りの宅内ケーブルを加工して、融着接続と比較してみた。
ファイバーカッターは住友電工のFC-6M(純正品)を使用しました。
Amazonの商品に付いてくるカッターでは、融着時カットエラーになり使い物に成りませんでした。
また、模倣品の中国製FC-6も有ったのですが、コネクターの性能を比較したいので純正を使用しました。
融着接続との比較①
まず、片端にピッグテールケーブルを融着し、片端にメカニカルスプライスを行い、
メカニカルスプライスを遠端にして、OTDRで測定を行う。(近端はデッドゾーンになるため)
融着接続については、融着時の推定損失が0.01dBに成るように調整しました。
結果
損失(dB) | 反射減衰量(dB) | |
融着接続+融着接続 両端ピグテールケーブル | 0.02 | -45.81 |
融着接続+メカニカルスプライス | 0.03 | -53.17 |
損失の0.01dB差は測定の範囲内と思われるが、
反射減衰量は7dB程差が有る。7db=電力比5倍なので、この差は大きいものと推測します。
光損失テストでは判明しない差が見えました。
また、反射減衰量を考慮しないのであれば、損失はメカニカルスプライスでも
問題ないものと思います。とりあえず断線を復旧するのであれば使えるかな。
融着接続との比較②
OTDRのデッドゾーンより長いケーブルに融着接続でピグテールケーブルを用意し、
近端と、遠端の損失、反射減衰量を測定しました。
遠端の反射減衰量が多いようです。
近端の反射減衰量は大丈夫そうです。
どんな時に使うか
ONUの光接続がドロップケーブルを使用している場合。
光ファイバーサービスが始まった当初は、
柱上で分岐された回線を、屋外で一度保安器モドキを設置して、
インドアケーブルに変換(メカニカルスプライス)
インドアケーブルをONU内でピグテールケーブルに変換(メカニカルスプライス)の構成でしたが
近年はドロップケーブルを直接ONUに差しているので、このタイプのコネクター(FASコネクタプラグ)が
必要になります。
注意事項として、スプライスの良し悪しはカッターに大きき依存しますので
カッターだけは良いものを使用することをお勧めします。